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2008.02.10 (Sun)

レディ・ジョーカー/下

レディ・ジョーカー〈下〉
レディ・ジョーカー〈下〉
  • 発売元: 毎日新聞社
  • 価格: ¥ 1,785
  • 発売日: 1997/12
  • おすすめ度 4.5


内容(「BOOK」データベースより)
犯罪が犯罪を呼び、増殖し続けるレディ・ジョーカー事件。犯人たちの狂奔と、それを覆い尽くす地下金融の腐臭は、いつ止むのか。そして、合田雄一郎を待つ驚愕の運命とは―高村文学の新たな頂点を記す、壮大な闇の叙事詩、ここに完結。


2月10日読了。

【More・・・】

朝5時まで読みふけって、翌朝は午後2時に起床しました。阿呆です。

あのもうね、ラストの物井さんの様子に、ぶるっと震えてしまいました。すごく怖かった。
あのー、なんでしょうね、犯罪は人を救わないと私は信じていますが、レディ・ジョーカーの面々というのは、みんな少しずつ狂っていて、犯罪という通過点を経て、たどり着いた場所は、一体なんだったんだろうと。
それぞれの人生が、レディ・ジョーカーという事件で少しだけ間接的に交わって、それでもそれぞれの人生はそれぞれの在り様に従って行くだけ。
人と人が関わって、互いに影響しあいながら変わっていくというのは、年を経るごとに少なくなっていくことなのかもしれないなと思いました。
自分のために悩んで自分のために決めることと、組織の中でどうするかは一致しないから、その狭間で悩んで、悩むんだけど、…なんだろう、それでも個人的にはアレだが会社のための決定なんて、しなけりゃいいと、私は思う。
自分が良けりゃいいということではなくて、自分が納得していないことに納得できればいいけれど、そもそも納得してないんだから納得できるわけはなくて、つまり納得していない人生なんて、というか、その人が会社のためとか思っていることなんて隣の人は知わけねえというか。
なんの小説だったかで、お百度参りして受験祈願する母親より、お夜食を作って持ってきて声をかけてくれる母親の方がいい、というようなことを言っている人がいて、うん、なんだろうなあ、自分の人生を犠牲にして組織の中で生きることを肯定してくれるのは、結局自分だけだろうと思うんですね…。
いいじゃん、自分のためで。自分と、少しの大切な人のためで。その葛藤と苦悩を分かってくれる人のために、生きればいいと、そんな我慢するなよ、だって家族だって「仕事してください、働いてください、生活させてください」って頼んでるわけじゃないし、人生は結局自分が生きるってそれだけなんだから、我慢しないでいいよ、と、城山を見ていてね、思いました。



・・・・・・で、いいですかね。いいですよね?
・・・・・・・。
・・・・・・じゃあ、義兄弟のハナシを!全力で!

あのー、上巻の感想で、「高村さんはそんなつもりじゃないんだろうし!」と自分の不埒な考えを振り切りましたが、加納はマジで合田を好きだったんか!!と、本気で驚きました。
なんですか、私は鈍いですか。
「彼は十八年間、私を友人以上の感情で見てきたのかもしれません」
という合田のセリフを訊くまで、加納の気持ちに気付いてなかったです。(T▽T)アハハ!
聖人君子だと思っていたのか、というセリフは、まあ、18年間も我慢してたんだから聖人と言ってもいいんじゃあ・・・。普通無理。
でも、レディ事件を経て二人の関係も一応ケリがついたというか、新たな局面を迎えたというか、悶々としていた日々から報われそうです。私が。
最後の加納へ向けた手紙は、ブッ!と珈琲(ネスカフェ)をふきかけました。イブ!よりによって、イヴ!!
もうほんとね、会いたいとかイヴは空いてるかとかね、無意識なんだか知りませんがそういう相手を期待させるようなことばっかり言うから加納も苦悩するんだよ!かわいいなあもう!(?

照柿のときも思ったんですが、登場人物の行動が、「この人はこう考えてこう行動するじゃろう」という予想を大きく外れるんですよね。あくまで私のですが・・・。
合田とかさっぱりわかんない。あんなにねっとりした文章で描写されても、もうぜんぜんわかんない。
照柿だと、達夫を失脚(?)させようと画策するところとか、一瞬何をしているのか読んでいてわからなくて、わかったときは「な、なんだこの男!!」と恐怖した。
レディでは半田に40通も定規で線引いて手紙出すとか、死を考えてたとか、「なんでそうなんねん!!」と。半田への執着もイマイチわかんない。
どういう思考回路で何を考えてるのか謎すぎる。合田刑事シリーズを好きな方たちは、どのあたりまで理解して読んでいるのかしら、とものすごく気になる。私だけ?私だけがこんなに「わ、わかんねー!ぜんぜんわかんねー!でもすきー!」と思ってるのか。
それでも合田に魅力を感じるのは、どこまでも繊細で考えすぎるほど考えすぎて悩みまくっているのだけは、息苦しいほど見せられてるからなんだろうなあと…。(あとその悩む姿の裏で可愛いこと言ったりするギャップが)
誰かの全てを分かることは絶対にないんだけれど、小説の上では分かってしまう(分かると思い込んでしまう)人や物語があって、でも高村作品はそうではないので、分かっちゃった気分になることのある私はひどく混乱したんだと思う。
読者である私が分かる部分と分からない部分があって、合田視点の合田と、他の登場人物から見た合田の差異があって、それがすごくリアルで、同時に合田の魅力なんだろうと。
加納に向かって「祐介!」と叫ぶシーンは、実際に耳がビリビリと痺れました。
これは加納と合田のシーンにきゃvというのではなくて、限界に達したときの人間の叫びが直に伝わってきた気がして。

まー正直、私は株やら金融やらはまったく、もうまったく!わからなくて、最後の方は頭が混乱していたのですが、義兄弟(だからもう兄弟でもなんでもないっちゅうのに…)の関係が恐らく変化するだろうという結末と、合田の自分の気持ちの一応の踏ん切りに、「ま、いっか(´▽`*)」となった。うん、ふたりが幸せならそれで。(えー?


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EDIT  |  18:47  |  た行 高村薫  |  TB(0)  |  Top↑

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