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2008.01.08 (Tue)

死の王

死の王 (ハヤカワ文庫FT)
  • 発売元: 早川書房
  • 価格: ¥ 987
  • 発売日: 1986/05
  • おすすめ度 4.5



内容(「BOOK」データベースより)
かつてこの世が平らかだった頃、冷酷無残な女王と死者との交わりに両性具有の子が生まれ、シミュと名づけられた。シミュは長ずるに及んで、我が身の秘密を知る―汚穢と禁忌に彩られた出生に死の王ウールムが一役買っていたのだ!死の王に仇をなすため、シミュは闇の王アズュラーンの助けを得て〈不死の都〉を築きあげた。これを知った死の王は、シミュのかつての恋人にして不死身の魔術師ジレクを〈不死の都〉に差し向けるが…。2人の美青年の倒錯した愛と退廃の美を軸に、死の王と闇の王との権謀術数を描いた、タニス・リーの最高傑作



1月7日読了


【More・・・】


「生命の保証というものが、なぜわれわれから最高の資質を奪ってしまうのか、それはわたしにもわからない。だが、現にその通りなのだ。」


それをこれでもかこれでもかというほど、読者に見せ、目を覆ってしまいたくなるような物語の佳境に、それでも見届けなくてはならないと思わずにいられない。
教訓めいたことを、決してそうとは思わせないように読ませる。こんなにも真摯に、一途に、「死」を描いた物語があるでしょうか。
すごかった。まさに、「大人のためのファンタジー」。
日本にこういったファンタジーは、ないですよね。

シミュとジレムにとって決して幸せなラストではないけれど、メインのキャラクター達が幸せになって終わることを意図せず媚びない、残酷で無慈悲で、でもこれしかないんだろうなと。
ああ、寺院でのふたりを見ているのが一番幸せだった・・・・!
もういいよ、ずっと寺院でふたりでいるといいよ!と何度妄想のなかに逃げ出そうとしたことか!(つд⊂)エーン
最後の最後まで、ふたりは寄り添うようにして死ぬというラストになるよう願っていたのに、やはりそうはならなかった。ああ!
平かな地球の、妖魔や王達のいる世界観に酔っているのに、酔いきれないのはあまりに二人に肩入れして読みすぎたからでしょう。あ、死の王の格好良さには惚れましたけれどもー。

私は愛する。耽美であってもなくても、愛する想いを伝える方法に戸惑い、歪み、懊悩しても愛することをやめない真摯な者たちを。そうしてその愛の末に迎える結末が、多くの物語において、どうか幸せなものでありますように。

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